米国は、中国の軍事的野心を抑止する一方で、競争が激化するグローバル市場で米国の国家安全保障上の利益を保護することを目的とした、一連の前例のない半導体規制を発表している。
米国政府は、中国の軍事的野望を抑止することを目的とした一連の前例のない半導体規制を発表。
発表した4項目の計画は、米国企業が軍事的関係を持つ中国企業に技術を提供しないものです。
①AIに使われる最先端の画像処理半導体(GPU)とGPUを含む電子機器
②CPU(中央演算処理装置)など電子機器の頭脳となる高性能な「ロジック半導体」の製造装置
③半導体製造装置の開発などに使われる米国のソフトウエアや技術
④スーパーコンピューターに用いられるソフトウエアや技術
この新しい規制は、貿易や人権などの問題をめぐって日中間の緊張が高まり続ける中で生まれ、この動きは軍事目的に使用される可能性のある先端技術への中国のアクセスを制限するための米国の試みと見られてます。
米国企業は、中国の軍や情報機関と関係のある企業に特定の種類の半導体やその他の関連技術を販売する前に、ライセンスを取得する必要がある。
また、政府の事前承認なしに特定の機密技術を移転することも禁止される。
さらに、中国企業が不正な手段でこれらの技術を取得しようとした場合は、報告しなければならない。
最後に、米国企業は、中国の軍や諜報機関に関連する活動に自社製品を使用することに伴う潜在的なリスクについて、顧客に通知する必要がある。
この新しい規制に対しては、各方面から賛成と反対の両方が寄せられており、支持者は米国が国家安全保障上の利益を守り、競争が激化するグローバル市場でライバルに対する技術的優位性を維持するために、これらの措置が必要であると主張している。
一方、反対派は、中国のような有利な市場での競争力を制限することによって、米国企業に損害を与え、また国内での技術革新や経済成長を阻害する可能性があると主張している。
これらの措置が中国の軍事的野心をどれだけ抑止できるのか、あるいは今後数カ月、数年のうちに両国間のさらなるエスカレーションを引き起こすことになるのかは、まだ不明。
しかし、今回の措置はワシントンの対北京スタンスの継続的な硬化を示唆するものであり、現在の取り組みが望ましい結果をもたらさない場合、より厳格な規制が続く可能性を示唆しているように思われる。
参照元
https://www.sankei.com/article/20230103-Q5PC5K3MOJJBBNS46AX4I5U2L4/
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